こんな日本でも、もう、良いのかも…
「宰相A」(37/144)
実質的にUSAに占領された日本の話です
田中が書くので
普通のSFではありません
とっても「めんどくさい」SFとなってます
小説のネタが切れた主人公の作家Tが
何かを求めて
母の墓参りに向かう電車が着いた先が
この「新しい」日本だった
占領者として乗り込んできたアングロサクソン系が日本人
昔からいた日本人は旧日本人だけど
今の日本国に同調すれば(制服を着れば)日本人に昇格できる
この日本に迷い込んだTは
様々な干渉を受けるのだが
所詮「作家」、ただ書きたいだけの作家だが
で、通常のSFならば
このTが何かしらの行動に出るかもしれないけれど
田中の各SFなんで
気持ちよくストーリーが進むわけがないww
安倍首相をモデルとしています
それもピリリと効いているかもしれませんが
個人的な風刺はさておいて
もっと大きな意味での風刺を受け止める気持ちが無くなったら
いけませんよね
物語の結末を期待してはいけません
新しい日本に
身を置いて、みませんか
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このミスリード、心地よし
「雪冤」(36/144)
実は
非常~によくある結末なんだけど、これが
この経過を経て
まさか、こんな当たり前の「事実」だったなんて
これだからミステリは面白い
同じ事象でも主体を変えれば物語は一変するし
本作品のように
言われれば、その通りの「事実」なのに
作者、大門が
その事実に読者が気が付かないように、気が付かないように
でも、その証はそっとそっと残しつつ
慎重に慎重に、物語を進めるテクニック
最高です
息子の死刑判決の「冤罪」を晴らすため
生涯を捧げる、元弁護士の父
そんな父のもとに
真犯人を名乗る人物から
5000万円をもらえるならば自供するとの連絡が…
犯人の家族だけではなく
被害者の家族も巻き込まれて
事件は二転三転
併行して読者も混乱していく
あれ、犯人じゃなかったの…え、じゃ、誰
どんでん返しとはちょっと違う
不思議なうねりの中、たどり着いた先は?
ミステリを読み込んでいる人でも
この
ミスリード、やられました、と思うのでは
秀作!間違いない
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