趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

文字で「観る」

「若沖」(77/144) 何度も調べたくなりましたが 敢えて 読了するまで若沖の作品を観ませんでした 江戸時代の画家のお話です 恥ずかしながら、若沖、知りませんでした そんな白紙の状態から 文字のみで若沖の作品を妄想するという かなりの贅沢 それも 澤田瞳…

友達の著作物を堪能

「よくわかる人工知能」(76/144) 年間、1〜3冊くらいしか読まない 非小説作品は 友人からもらった、友人の書いた作品です いや、本当に人口知能がよく分かりました 全く知識を持たない僕にはまさにピッタリでした 本書は 人工知能を語っているのではなく …

死刑囚

「イノセント・デイズ」(75/144) 最近、書店店頭を賑わせてますよね 早見、初読です 面白いです とっても でも、書店で全面的にプッシュするほど万人向けじゃないかと 感想で書いている人がいましたが ミステリじゃないでしょ ある死刑囚の物語 非常に不幸な…

読まなくては行けない作品の一つでしょう

「殺人出産」(74/144) 小説というのは 設定だけで成立するという 良い例だと思います 設定が 勝手に登場人物を生み出し その人物たちが 自然と物語を作り始めるのです 凄い 感動的 「10人産んだら、1人殺せる」という殺人出産システム これで社会が成立して…

6年間の深み

「潜る女 アナザーフェイス8」(73/144) いまや このシリーズが 唯一読んでいる堂場作品となってしまいました アナザーフェイスもついに8です 妻を亡くし、子育てに奮闘する イケメン中年警察官という ベタな設定が なぜか好きでして 主人公・大友は 誰と再…

最後の一行

「リバース」(72/144) 湊としては、珍しく「普通」の体裁のミステリです で、最後の一行の為に 書かれた作品なんですよね となると 映像化には向いていないのですが 最後の一行縛りを無視すれば 実に、映像化に向いていると思います 大の大人がオロオロする…

ミステリは時代を超える

「湖底のまつり」(71/144) 今更ながら、泡坂、初読かも 1978年作品なんですね 僕が小学五年生のころと考えると なかなか、ですね 昭和な日本ががっちりと書かれています そして完璧なミステリ 幻想的な、どこか神秘的でオカルト衣をまといつつ 骨格は非常に…

舞台化、誰かしてくれないかなぁぁぁ

「神様の裏の顔」(70/144) お葬式が舞台のコメディタッチの物語 神様のように 誰からも尊敬された人が死んだ 本当に素晴らしい方を亡くした…という喪失感の中 どこからともなく でもさ、これ、出来過ぎじゃなくて という疑念が湧き上がる こんなにパーフェク…

溢れ出る要素がラストに見事に収束する名作

「黒と青・上」(68/144) 「黒と青・下」(69/144) 1997年作品 イギリスの警察ものミステリ もちろん、ハードボイルド要素もたっぷりの名作です 北海油田に絡む「事故」から物語はスタート どうも納得がいかないことばかりの殺人事件である 同じくして 30年前…

猫に泣かされる

「旅猫レポート」(67/144) 昨冬、猫が数匹、一気にやってきまして それで、やっと、読んでみました ま、多くの読者のみなさんと同じく 号泣だったわけですが 猫が家に来る前と来た後では 読書の思いもかなり違ったんでしょう また、猫歴が半年足らずの人と数…

こうなっちゃえば、世の中、少し、良くなるんじゃね?

「セル・上」(65/144) 「セル・下」(66/144) あらら、そこまでキングを読んでなかったんだ あまり得意じゃない作家だけど やっぱ大御所は読まなくちゃいけません、たまには で、思ったより難解な作品なのかもしれません 骨子はシンプルです 携帯電話をしてい…

どう読むか、読者の自由

「それは秘密の」(64/144) ライトな乃南ですね といっても文章量がってことです 短くても その奥に、その前に、先に、その向こう側に 何かを見つけるか、見つけないかは読者次第ですから 9つの短編集 恋愛、エロ、男女関係をテーマにした ちょっとした物語 …

ズバリすぎるタイトル

「私たちは生きているのか?」(63/144) そうなんです このWシリーズは、生物、命、生きる意味について SFという衣と ミステリという帽子を身につけて 森が懇切丁寧に語ってくれているのです 本作品はシリーズ第五弾 マトリックス的な世界が出てきます 体の実…

恩田陸、炸裂!

「月の裏側」(62/144) きた これ、恩田陸の直球 だって、宇宙人の侵略だもん そんなストーリーを 日本の田舎の町を舞台に ゆっくり、じっとり、みっちり書いています あ、驚きの結末とか期待してる人には 本作品、オススメはしませんよ ええ、これで終わりな…

勝てば官軍

「検察側の罪人・上」(60/144) 「検察側の罪人・下」(61/144) 映画化、ですよね 木村拓哉の爺いの演技に期待します 中盤のまさかの展開ですが あくまでも、まだページは半分のこっています この段階で仕掛けるからには この先、どこで、何回、「まさか」を仕…

理解出来るかではなく、理解する

「舞台」(59/144) 自意識過剰な男が ニューヨークで いい感じに狂っていく、だけの話 なんだけどね この男の気持ち、心の流れを 気持ちよくトレースさせてくれる文章を描いてくれる 西加奈子に超感動 感謝します こんな感情を僕に与えてくれて で、思う この…

読書感想文、3ヶ月ぶりに復活!

「雪の鉄樹」(58/144) もちろん「ボビーZの気怠く優雅な人生」の後も 読書はしてましたよ〜 46冊分、読書感想文を さぼっていただけです さて、復活、第一弾 初読、遠田潤子 殺人加害者の関係者と被害者の物語 重いです 当たり前ですよね 主人公の律儀さが …

これ、気がついたら傑作でした

「ボビーZの気怠く優雅な人生」(57/144) あの、ウィンズロウです タイトルの雰囲気通り 少しだけ、軽いです、ちょっとだけね 1995年に文庫されてます 20世紀の作品ですね いい感じです 海兵隊あがりの軽犯罪者が主人公・ティム 彼が 伝説の麻薬ディーラーに…

ありそうで無かった思い切りの良い設定かと

「黒警」(56/144) ネタバレ、ギリギリかもしれないけど 警察サイドの人間と 犯罪者サイドの人間が通じて 何かをしでかす、という作品は多々ありますが 本作品は、どこかが違う そういう設定の場合 通常「良いモノ」はかなり遣り手だろう がしかし この主人公…

好きです、素直に

「火花」(55/144) 文庫になったので やっと、読みました いや、よく行く池尻の居酒屋が出てきて 嬉しかったです! へぎそば、サイコーですから って、ことは置いといて 読みました 超ベストセラーを 面白かったです 一歩間違えば「直木賞」だったかもしれま…

有名人満載の新シリーズ

「書楼弔堂 破暁」(54/144) 舞台は明治20年代 とある本屋が舞台です その本屋、来る人に読むべき本を与えてくれる 不思議な本屋 本は墓のようなもの、がコンセプトですから そこに訪れる人たちは 後の有名人ばかり なるほど、ここで会得したことで 将来成…

応援してるからね…

「リバース」(53/144) リカはこうやって作られた とりあえず「リカ」を読んでから 出来れば「リターン」もおさえてから 本作品に挑んでください 本作だけでも ストーリーとしては十分理解できると思うのですが ラストの本当の「意味」は 分かりませんから… …

謎を見つけよう

「怪しい店」(52/144) 文字通りに怪しいお店が5店 5つの短編ミステリ集 骨董品店 古本屋 ブランドショップ 理髪店 相談屋 やはり、四つ目が白眉でしょう 田舎の駅 電車の本数が少ない そこで 暇つぶしとして理髪店に入る まず、この設定のちょっとだけ現実…

地味な風景の中に

「風葬」(51/144) 釧路の書道教室を継いだ女性が主人公 認知症の母が 呟いた一言から物語は始まる そこから 対ロシア密輸の問題や 自分の出生の秘密 教え子の自殺 想像以上に ドラマチックな展開が待っている がしかし オホーツクの景色が 感情の昂りを抑え…

米国の暗部

「汚染訴訟・上」(49/144) 「汚染訴訟・下」(50/144) え、石炭 こんなに大きな問題だったなんて、米国で 初めて知りました そして 弁護士という職業も 米国の大きな問題であることも 毎回、同じことを書いてますが これは グリシャムでなくては書けないと思…

刺すね、辻村

「盲目的な恋と友情」(48/144) 女の友情に関して 辻村が 真正面から刺します これ、本当なの ねえ、女同士って、こんなもんなの? 信じちゃうよ 前半はある女性の恋愛の物語 まあ、残酷ではある ここまでは誰でも(っていうのは大げさですが)書けるでしょう…

麻薬って、何

「ザ・カルテル 上」(46/144) 「ザ・カルテル 下」(47/144) ウィンズロウの読書は いつも厳しいです 文庫1,200ページが厚さを上回る重さを 届けてくれます 麻薬カルテルの物語 それは 麻薬カルテルに対して 人の、いや、人類の無力さを語り続けます あの「犬…

今更ですが、デビュー作ですが、凄いですが、恋ですが

「一瞬の光」(45/144) え、デビュー作? 書店で見つけて あ、これ読んでないな〜って思って 普通に読んでましたが いや、驚き 男の理想の恋愛物語 なんだ、オヤジのラブ・ファンタジーなんじゃないの〜 と言われればそれまでかもしれません でも、今、読むと…

上げて、上げて、下げるんだよね

「機は熟せり・上」(43/144) 「機は熟せり・下」(44/144) ついに6部です ここまで来てしまうと 今後の展開を読むこともあまり意味ない感じです もう、アーチャーの好きにして、って感じです で、今回は 大きなネガティブ・ショックが二つありました 親友と…

意訳じゃないよ

「ゴミと罰」(42/144) タイトル、やられた GRIME AND PUNISHMENT 本当は CRIME AND PUNISHMENT 巧みだ もちろん 内容も巧みです ご近所さんで起こった殺人事件 それを ごくごく平凡な女性、主婦であるジェーンが なぜかノリノリで解決に乗り出す話です 仲良…

イマジネーションは無敵である

「悟浄出立」(41/144) 凄いよ だって中国の古典の作品に対して 勝手に、好きなように、思うがままに サイドストーリーを 作ってしまう万城目は凄いよ 「悟浄出立」 「趙雲西航」 「虞姫寂静」 「法家孤憤」 「父司馬遷」 この古典っぽいタイトルからして凄い…

光秀、信長を、やっちゃったらしいよ

「光秀の定理」(40/144) 歴史小説では 一般に流布している人物像とは 実は全く異なったキャラだったのだ というフレームのストーリーが多くあります 本作品もそれ 明智光秀の「本当の姿」を描いた作品です でも、主人公は光秀ではありません 戦国時代を自由…

きた、ミステリ、王道、でも

「貘の檻」(39/144) 道尾、久しぶりの直球ミステリ でも 道尾クオリティですから ただのミステリじゃありません ミステリのメインのラインが解きほぐされていくのと並行して 主人公の心の奥の澱みも明らかになっていく 「暗い」だけでは言い表せない 「闇」…

カッコいい男たちの恋愛ストーリー…ww

「女のいない男たち」(38/144) 敢えて言います カッコいい男の恋愛ストーリー いや、恥ずかしい 書いちゃった でも こんなこと言えるの、村上春樹だからです 6つの短編集 6人の男たちが登場します 一番地味な「ドライブ・マイ・カー」が好きですね 主人公の…

戦争というより、死の積み重ね

「ザ・カルテル 上」(36/144) 「ザ・カルテル 下」(37/144) あの「犬の力」からの壮絶な戦争の物語 文庫1,200ページ ブロックのような塊を 1ページづつめくって行く そこには 死、死、死 まるで電車を乗り換えるが如く 人が死んでいく、殺されていく光景が…

このミス1位は信じて良いと思いますよ

「熊と踊れ・上」(34/144) 「熊と踊れ・下」(35/144) 文庫1,000ページ超 北欧ミステリ そして1位 心を大きく動かされる物語です 家族の話なのです 最終的には でも、緻密なクライム・ノベルなんです 連続して強盗を繰り返す犯罪者の その過程の描写は ドキド…

しばしお別れ、か

「静かな炎天」(33/144) 怒涛の若竹ラッシュ やっと目的地に到達しました 短編集です 全部で6つあります やはり表題作「静かな炎天」が白眉 次々と解決していく事件 順調な探偵業の裏で 何かが起こっていたのです 本当の「事件」が… 全てが一点に、一瞬にし…

ハードなのは晶だけじゃない

「悪いうさぎ」(32/144) 怒涛の若竹ラッシュ 今度は長編 読み始めからは想像もつかない ハードな結末が待っています… クールでハードボイルドな探偵・葉村晶が引っ張っていくストーリーは 目まぐるしく、複数のラインで進行します 女子高校生の家出調査から…

これが、原点か

「プレゼント」(31/144) 葉村晶、ここからなんだよね〜 なるほど、一筋縄じゃない 短編集 葉村晶と小林警部補という2人の主人公が登場 最後の次作の前振りとなる物語で 二人は共演するのですが その他は独立したミステリです お気に入りは「再生」 締め切り…

2016年の一番

明けましておめでとうございます今年もよろしくお願いします さて、2016年の結果発表です === ■書籍=162冊読了(2015=169冊)<一番>「ことり」小川洋子 <次点> 「さよならの手口」 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 「無垢の領域」 「…

ポジティブなファンタジーで年を締め括れるなんて!

「総理の夫」(30/144) 最初に この作品を ファンタジーと呼ぶことが出来なくなる世の中を 僕は、各論反対総論OKで支持します で、日本についに女性総理大臣が それも最年少 そんなファンタジーを 総理の夫が語る素敵なフィクションです これがファンタジーた…

行ってみたいな、軍艦島

「海と月の迷路・上」(28/144) 「海と月の迷路・下」(29/144) 舞台は長崎の軍艦島、でしょう 時代は昭和30年代、島の最盛期の話です 5000人が密集する島は 一つの不思議な生き物のように 独自の生態系を作っています 不要な摩擦を引き起こさないように 不思…

もしも、もしも、もしも…

「高い城の男」(27/144) もしも 第二次世界大戦で 日独伊が勝利していたら… 1960年代に発表されたSFの名作です 作品の中の世界では 「もし米英が戦争に勝っていたら」作品 がヒットしているという設定の妙 現実を720度ひっくり返す なかなかこの作品の世界に…

悪意にはクールで

「依頼人は死んだ」(26/144) 葉村晶シリーズの二作目 前に四作目を読み衝撃を受け 五作目が評判なので これを機に全て読もうとして 短編集です 事件の背景にある状況が 悲しいというか、切ないというか、やりきれないというか 人間の悪い部分を 白日のもとに…

感想といわれても、ねえ

「キウイγは時計仕掛け」(25/144) 森のGシリーズ これで9作目 これだけ読んでも意味がありません Φは壊れたねΘは遊んでくれたよτになるまで待ってεに誓ってλに歯がないηなのに夢のよう目薬αで殺菌しますジグβは神ですか そして、本作キウイγは時計仕掛け 本…

本格ですから

「体育館の殺人」(24/144) 本格ミステリなので 無理やりな状況とか 強引なキャラクター設定とかでも 良いのです ま、主人公名探偵のヲタクなフレーズは ちょっと邪魔でしたけど(笑) とある放課後 高校の体育館で殺人が 状況は、よくよく考えると密室 様々…

このお母さん、最高

「だから荒野」(23/144) 簡単に言ってしまえば 壊れた家族の物語 自分の誕生日を旦那と長男に「侮辱」された母が 車で突然家出する話です ドラマ化されていたとは知りませんでした 両親と長男、次男の四人家族 まあ、全員、平凡だし それぞれ悪い部分を持っ…

物語は、この結末を待っていた!

「シャドウ・ストーカー 上」(21/144) 「シャドウ・ストーカー 下」(22/144) 前のブログと正反対のことを言っています(笑) ディーヴァーの用意した結末に 読者は、酔いしれることでしょう さすが、キング・オブ・大どんでん返し! 若手のカントリー女性歌…

起承転結で一番大事なのは「結」ではない

「首折り男のための協奏曲」(20/144) 七つの短編 で、注意 その七つの短編が複雑に絡み合い 最後に全ての関係性が解き明かされて 大きな一枚の絵になる って物語じゃありませんから!!! そういう作品が読みたい方は避けたほうがいいです でも、全く関係な…

文字にした瞬間、ネタバレなのです

「神様が降りてくる」(19/144) 白川道、最後の作品 ご冥福をお祈りします 沖縄を舞台にしたクライム・ミステリです 自分の実の父を「追いかける」女性と その彼女に付き添う作家の物語 以下、ネタバレです ま、これだけで、そういう話か想像つくかもしれませ…