趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

大沢在昌

狩人というよりは、今回はガーディアンかな

「雨の狩人 上」(148/144) 「雨の狩人 下」(149/144) 狩人シリーズ、4作目 待ってました 「砂」を読んだのが12年前 「北」が11年前 そして「黒」が6年前ですよ 歌舞伎町も、そしてヤクザの世界も様変わりしました 新宿署の「問題警官」佐江が大活躍するのが…

行ってみたいな、軍艦島

「海と月の迷路・上」(28/144) 「海と月の迷路・下」(29/144) 舞台は長崎の軍艦島、でしょう 時代は昭和30年代、島の最盛期の話です 5000人が密集する島は 一つの不思議な生き物のように 独自の生態系を作っています 不要な摩擦を引き起こさないように 不思…

80年代の匂ひ

「標的はひとり」(11/144) 1987年のスパイ小説 日本人で凄いスペックの高い工作員、加瀬 暗殺者の物語 テロリストと戦う男は 過去は所謂「殺しのライセンス」を持つ組織の者 そこから離れて フラフラしているところに 殺しの依頼が 携帯電話もインターネット…

鮫島の顔が見える貴重なレポートです

「鮫島の貌」(108/144) 今年、ベストじゃないかな、これ あと半年残っているけど なかなか、これを越えるのは難しいかも でも、誰にでもオススメできる作品ではありません 新宿鮫シリーズを 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10まで 全部読んでいる方限…

設定の妙。

「冬芽の人」(85/144) こんな大沢、ありですね 微妙な女の恋心を 女性の立場から書くなんて なかなかです で、一応、警察小説ですが ちょっと設定がイケてます 主人公、牧しずりは女性 元刑事 30代半ば 今は地味な会社員として事務作業に勤しんでいる なぜ刑…

新宿に、行きたい

「絆回廊 新宿鮫10」(23/144) 四年ぶり 鮫に会いました 9、8、7、6、5、4、3、2、1 今までは変則的な読み方をしていたので こんなに間があいたのは初めて でも鮫島は すぐに戻ってきてくれました このキャラ、無敵 刑務所から出て来た男の 警察官に対する逆…

麻薬の力

「欧亜純白 上」(104/144) 「欧亜純白 下」(105/144) 重かった ずっしり文庫1,300頁 でも 一気に駆け抜ける快感読書 久しぶりだったかも なんていうか 読み終わって眠れなくなる感じ 日本と北米と中国の麻薬取締官の活躍 潜入捜査の醍醐味が ぎっしり書きこ…

骨太な、どんでん返し

「パンドラ・アイランド・上」(150/144) 「パンドラ・アイランド・下」(151/144) 大沢らしく 荒々しいサスペンス 小笠原の更に向こう 青國島で起こる「連続死」 果たして、病死か?事故死か?殺人か? 物語は 南海の楽園の中の かすかなノワールを徐々に明ら…

これだけの材料を華麗に粗暴に優しく・・・

「黒の狩人・上」(150/144) 「黒の狩人・下」(151/144) 歌舞伎町 暴力団 中国マフィア 外務省 「麻布」 ハム 中華民国 殺し屋 不法入国者 そして刑事。 古参でやり手で無謀で賢い、そして心に傷を持つ、冴えないオヤジ刑事。 これだけ揃えば、 大沢の独壇場…

敵と手打ちをするという興奮

「狼花-新宿鮫9」(62/122) 昨日まで戦っていた相手と、 180度方向転換して、 手を組む瞬間のエクスタシー。 憎悪が協調に変容するのか? そんなのは「言い訳」にすぎないのではないか? いやいや、 仲直りという名の圧倒的勝利なのさ、と理解するのか。 そ…

ストーリーテリングという技

「天使の爪・上」(31/122) 「天使の爪・下」(32/122) 今更ながら、 読んだのですが、 やっぱり大沢在昌、面白い。 解説の十河進の言う通り、圧倒的な「ドライブ感」。 追い立てられるかのように、 頁を捲らざるを得ない。。。 本作品、「天使の牙」の続き…

新宿を這うように生きる

「風化水脈 新宿鮫VIII」(54/122) 今回は、ど〜っぷり新宿。 歌舞伎町だけではなく、 今は新宿と呼ばれているエリアの今、そして昔。 時空を越えた「新宿」の物語が、じっくり描かれてる本作品。 読み応え充分の文庫660ページです。 高級車窃盗団を追う刑事…

鮫は、鹿児島でも鮫である

「灰夜 新宿鮫VII」(50/122) お、遂に、宮本からの遺言状の謎が解けるのか? そんな、淡い期待から始まるシリーズ第七弾。 鮫島は、宮本の七回忌のため、鹿児島に。 本作品、鹿児島での48時間。 熱く激しい二日間の物語です。 新宿とは、ちょっと事情が違…

仕事をする人達、それぞれ

「氷舞 新宿鮫VI」(49/122) キタっ! 公安警察vs刑事警察 やっぱり、この構図に一番痺れるわけですよ。 今回の鮫島、 地理的には、歌舞伎町から少し離れたところで仕事します。 神奈川県警まで利用したりして、 さすが元キャリアは「頭」の出来が違います…

善き人は、佳き仕事をしている、確実に。

「炎蛹 新宿鮫V」(48/122) 久しぶりに戻ってきました、歌舞伎町。 やっぱり、素敵な街です。 大好きです。 あの混沌、あの騒音。 汚いんじゃなく、飾ってないって感じ。 あの湿度、あの密度。 息苦しいんじゃなく、皆が生きてるって感じ。 そんな歌舞伎町…

答えはシンプルに

「闇先案内人・下」(16/122) 上巻で抱いた疑問の答え。 プロの要件は、 相手の立場で考える事が出来る想像力に長けていること。 それっきゃないでしょ。 大阪、京都を経由して、最後の舞台は東京へ。 葛原は駆け抜ける。 陰謀が渦巻く。 でも動機は、人そ…

プロフェッショナル

「闇先案内人・上」(15/122) プロフェショナルに憧れます。 なりたいです! でも、どうしたら、そういう存在になれるのか? その答えは、なかなか見つかりません。 本作品、プロの「逃がし屋」の話です。 訳ありの人を、綺麗さっぱり消し去ってしまう仕事…

愛しさと切なさと心の弱さと

「無間人形 新宿鮫4」(124/122) 歌舞伎町 若者 ゲームセンター 走る、逃げる、刺す、倒される 覚せい剤、トルエン、マリファナ、ハルシオン。 本作品の鮫島は薬物、しゃぶを追い詰める。 その先には、必ず、可哀そうな奴らが、座っている。 心の弱さを、自…

強=美

「屍蘭 新宿鮫3」(123/122) 今回は歌舞伎町はあまり出てきません。 そして、 あの鮫島さんも、 少し、弱気になったりして。 その代わりといってはなんですが、 今回は強い女性がたくさん出てきます。 負のオーラ満載の女性。 絶対に負けられない女性。 折…

危険だからこそ、惹きつけられる

「毒猿 新宿鮫2」(122/122) ああ、なんて人間は矛盾した存在なんだろうか。 何故に自ら危険地帯に足を踏み入れてしまうのか? 大沢在昌のマスターピース、新宿鮫第二段。 1991年作品。 だけど、古くない。 逆にあの時代のスピード感は、今を越えてるから、…

真っ直ぐ。そう、真っ直ぐ。

「新宿鮫」(111/122) 文庫の帯に書いてある一文、「心に響くロングセラー」。 はい、その通り。 1990年に産まれた作品だけど、そんなの関係ねえ。 ロングセラーは時を越える。 本作品を駆け巡る様々な登場人物は、 今も、新宿を歩いている。 絶対に歩いてい…

軽く、軽く、軽く、真剣にね

「帰ってきたアルバイト探偵」(44/122) 本当に帰ってきた。 軽く帰ってきちゃいました。 で、ここまで、真剣に軽くされてしまうと、気持ちが良いです。 「そんな訳、ねーーーだろ!」 という突っ込みも、もちろん笑顔です。 核爆弾、テロリスト、ソーコム。…

ハードボイルド in ニッポン

「氷の森」(10/122) 1989年のニッポン。 暗闇の中でうごめく人たち。 活き活きとしてるけど、その活力の源にあるのは? 悪?金?権力?愛?本能? システム?社会?運命? 人は不思議な生き物なんですね。 どーして、こんな事しちゃう訳? 何が?why? ま、…

歌舞伎町、行かなくちゃ

「北の狩人(上)」(30/108) 「北の狩人(下)」(31/108) 大沢在昌「狩人」シリーズです。 先に「砂」を読んでからの「北」です。で、砂と比べると、若い感じ。弾けてます。 主人公の雪人も、キーパーソンの佐江も若い。 若い気持ちが歌舞伎町の暗闇を走り抜…

ハードボイルドやくざ歌舞伎町警察犯罪拳銃ビジネス国籍・・・

「砂の狩人(下)」(12/108) これは面白い 最後はこうなるのかあ、死ぬな・・・でも、死んでよかったのかな 殺されたほうが、もっと良かったのか いやー、痺れた。 本当に痺れた。 読了後の、得体の知れない「興奮」。 たまらない。 本読んでて良かった・・…

読書日記はじめてから、読むペース、UPしてる

「砂の狩人(上)」(11/108) 今まで、今ひとつ好きじゃなかった 大沢在昌作品ですが、 今回のは、ハマリってます。僕自身、歌舞伎町、大好きなんで、リアルだし。 警察・ヤクザ系はもともと好きだし。 話の流れるスピードも、丁度良い感じ。 そうだ、今夜は…