趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

真保裕一

現代日本人のDNA

「天魔ゆく空・上」(99/144) 「天魔ゆく空・下」(100/144) めったに読まない歴史モノですが 真保作品ならば ねえ で 知らない世界が、また一つ、開きました 時は文明四年 わかりやすく言えば1474年からスタート そして永正四年、1507年でひとまず幕を閉じま…

色々な意味で、問題作でしょ

「アマルフィ」(72/144) 小説の映画化 映画のノベライズ 本好きな人にとっては 途轍もなく「大きな」問題を抱えた「問題作」でしたね で、文庫化 やっと読みました 外交官・黒田 お役人の常識はぶち壊しているが 人間としての倫理はしっかり守るハードボイル…

たった一夜にこれだけの…

「デパートへ行こう!」(3/144) タイトルにだまされてはいけません でも、 読み終わった時の このタイトルの持つ意味に 必ずや、ホロリ…するはずです 主役が7人!? それも たった一夜に 更に、場所も日本橋のデパート限定! そんな無茶な話を 実にスマート…

敗者に歴史を語る資格無く

「覇王の番人・下」(30/144) 歴史って 本当にバイアスかかってる。 だって、 勝者に都合が良いことしか書き残さないから。 当然だよね。 敗者は、 ただ消えていくか「悪」の刻印を押されるか。 悲しき二者択一。 それは戦国の世も、平成の世も同じであり。 …

明智光秀、だぜ

「覇王の番人・上」(29/144) 真保裕一の時代物。 むむ。 あまり時代物は読まないのですが、 真保裕一とあっては読まなくては。 で、いつも通り、前知識ゼロ、読み始めたら、 なんと、明智光秀じゃないですか! それも主役で、 更に、良い人キャラです。 そこ…

最も愛する

「最愛」(27/144) ってタイトル、 なんか、どんな作品だか全くわからないまま読み始め、 さすが、真保裕一と、噛みしめながら読み進め、 そして、この、結末。 う〜ん、 素晴らしい。 大矢博子の解説、秀逸。 そうさ、そうなんだ。 作者の自信。 そして、そ…

手紙という素敵なシステム

「追伸」(106/122) 真保裕一という作家は奥深いですね。 様々なスタイルに変容しつつ、 ズッシリと芯の通ったストーリーを語ってくれる。 本当に安心して読めます。 本作品、手紙のやり取り、往復書簡だけで展開します。 それも思いもかけない二重構造。 ・…

無駄に、死ぬなっ!

「栄光なき凱旋・下」(125/122) 栄光も無く、 誰からも忘れ去られた凱旋の結末は、 小さいけど、深い感動を与えてくれました。 1,500頁の 戦争ドラマ終盤は、 解説の方も書いているように、 映画「プライベート・ライアン」のあの凄惨な戦闘シーンを、 まざ…

戦争、してみたら?

「栄光なき凱旋・中」(124/122) さあ、真ん中。 中巻の宿命としてドラマ的な盛り上がりには欠けますが、 登場人物が読者に直球で投げつける、 思いの重さが際立ち、 しっかりとした読書の醍醐味を味合わせてくれます。 日系二世の3人は、 それぞれ考え抜い…

今日という日に

「栄光なき凱旋・上」(123/122) 久しぶりに読む真保裕一が描くのは、 第二次世界大戦下、 アメリカ合衆国で、 戦う、 生きる、 耐える、 日系二世の物語。 日本人だけどアメリカ人。 パールハーバーを受けて、 アメリカ人からは「卑怯者」として見下される…

山は登るもの。見るものに非ず。

「灰色の北壁」(38/122) やっぱり、 真保裕一は、 完全に信用できる作家です。 本作品、 登山をテーマとした短編三作品を収録。 ミステリーあり、 ラブストーリーあり、 そして、山への愛情、溢れんばかり。 基本的に、 冬山に登って遭難しちゃう人達って…

奇跡の意味は?

「真夜中の神話」(132/122) 久しぶりの真保裕一作品。 いやあ、シッカリしてる。 ウェルメイドな小説、間違いない。 で、舞台はインドネシア。 飛行機墜落から始まる奇跡の物語。 サスペンス、アクション、アドベンチャー。 様々な要素が、程よいバランス…

贖罪、って可能なんでしょうか?

「繋がれた明日」(4/122) 簡単に内容を説明すれば 人を殺した人間が、刑務所から出て、 どういう人生を送るのか、を叙述してるだけなんです。 が、しかし、真保裕一が作品に仕上げると、さすがです。 リアルを明確に提示しつつ、 読んで感動、感銘できる小…

この誘拐は。。。誰のゲーム?

「誘拐の果実」(下)(38/108) うーむ、こう来るのか。 さすが、真保裕一。 参りました。 ちょっと、主人公・巧が「クレバーすぎる」きらいはあるものの、 上巻からは想像もつかない流れに、 自然にまきこまれて行きます。 洗練された誘導尋問を受けている感…

誘拐。最悪。サイテー。

「誘拐の果実」(上)(37/108) 誘拐って、人の弱みにつけこむ最高の脅迫だけに 最悪、サイテー。 それにしても、真保裕一って、懐深すぎ。 もう、常人の範疇超えすぎ。 これから下巻。 で、どーなるの、これ? 予想不可能な世界に突入させていただきます。 …