奇跡の意味は?
「真夜中の神話」(132/122)
久しぶりの真保裕一作品。
いやあ、シッカリしてる。
ウェルメイドな小説、間違いない。
で、舞台はインドネシア。
飛行機墜落から始まる奇跡の物語。
サスペンス、アクション、アドベンチャー。
様々な要素が、程よいバランスで展開。
究極の癒し、
それを奇跡と呼ぶかどうかは個々人の自由ではあるが、
その正体を求める人間は、やはり浅ましい。
奇跡を神と同一視する人間の我侭も、
やっぱり浅ましい。
奇跡を盲信する人間の弱さは?
その方が許せるかもしれない。
奇跡を絶対的に否定する人間の愚かさは?
うん、そっちの方が納得できるかもしれない。
あなたは奇跡を信じますか?
私は信じます。
だって、今、ソファに座って、この文章を書いている、
自分の存在自体が奇跡だと感じてますから。
どうして、今、ここに在るのか。
理由はないでしょ。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
- 作者: 真保裕一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08
- メディア: 文庫
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