半蔵門線で涙する、朝
「隠蔽捜査」(58/122)
不覚にも目頭が熱く。。。
素晴らしい。
久しぶりに、完全無欠なる、この読後感。
読書の幸せって、
こういう瞬間に味わえるんだと、再確認。
この物語り、
警察という舞台じゃなきゃ、この気持ちは伝わらない、きっと。
そしてキャリア制度という不可思議なシステムがなきゃ、
この心の機微は描けない、絶対に。
日本でしか書かれることのない傑作。
警察庁の「変人」キャリア竜崎が主人公。
最初、サイテーな奴だけど、理解は出来るって感じだったんだけど、
次第に、彼の心の動きは「変」じゃないことに気が付く。
彼は「正」しい。
でも、世の中、徹頭徹尾「正」しい人なんていないから、
彼が「変」に見えているだけ。
そんな彼の姿を眺めながら、我が身を振り返る。。。
これで良いのか?
良い訳、ないよね。
会社で働いている人は読んでみると、良いと思います。
あと、この4月から社会人になる人にもオススメ。
もちろん、本が好きな人ならば、きっと喜んでもらえる作品かと。
この、警察小説は、ただの警察小説じゃありませんから。
話はずれますが、私にはキャリアの友達がいます。
彼は、いつも日本の事を考える仕事をしています。
やっぱ、偉いなあ、と思います、素直に。
※はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
http://ameblo.jp/yonyonsan/
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