趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

歴史の事実は変わらない

「暗い国境線・上」(40/122)
「暗い国境線・下」(41/122)





逢坂剛、イベリア・シリーズ第四弾。
今回は1942年〜1943年の一年間。
舞台はスペイン、マドリッドを中心にロンドン、ベルリン、
そしてピレネー山脈を越え、国境へ。。。
今回のメインテーマは「シシリー島攻略」。
イギリス諜報部が仕掛けた作戦をめぐって、
連合国が、枢軸国が右往左往。
そんな中で、愛を育む北斗とヴァニジア。
現実に起こった歴史の悲劇と、
逢坂が仕込んだフィクションとの絶妙なブレンドで、
地下鉄内で手に汗握らせていただきました。


解説の千街晶之も書いてましたが、
史実に基づいている作品なんで、
結末はわかっているわけですよね。
本作品でも、キム・フィルビーとか出てくるわけで、
彼は裏切るという事実を知っているわけで、
なのに、裏切っていない彼がいるわけで。
その面白さ、なんて言うんでしょうか。
8時だよ、全員集合!で「しむらしむら〜」って叫んでいる子供の気持ち?
ヴァニジア、ダメだよ、罠にはまっちゃ〜
と思いながら、どんどんページをめくってしまいます。


全六部で構成されるイベリア・シリーズも折り返し、
あとは、日本の敗戦に向かって、
世界は突き進んでいきます。
北斗は生き残れるのか?
ヴァニジアの選択はいかに?
このワクワク感、だから、読書は止められないっす。








はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

暗い国境線 上 (講談社文庫)

暗い国境線 上 (講談社文庫)

暗い国境線 下 (講談社文庫)

暗い国境線 下 (講談社文庫)