趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

なんという設定なんだ

「タンゴステップ・上」(44/122)



舌癌の宣告を受けた警察官(37)が主人公。
これ、凄すぎる。
こんな設定の主人公、見た(読んだ)ことない。。。


スウェーデンの人気推理小説作家、ヘニング・マンケルの作品。
彼の作品、重いです。
今回も、日本では非常に知られていない、
ナチスドイツとスウェーデンの関係が物語の根底に流れています。
そんな暗い真実が徐々に明かされていく上巻。
とても地味で、淡々としているけど、
頁を捲る速度は加速していきます。


本来ならば非常にスリリングで派手な展開を、
物凄い筆力で抑えつけることで醸し出される圧倒的な緊張感が
下巻の結末の深さを期待させます。


壮絶な拷問シーンも、
癌に苦悩する主人公の憐れな姿も、
全ては雪の向こうに消えていくのでしょうか。
マヂ渋い推理小説です。
堪りません。




はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

タンゴステップ〈上〉 (創元推理文庫)

タンゴステップ〈上〉 (創元推理文庫)