そして、ゆるい命(その五)
「屍鬼 五」(6/122)
遂に、
人々は立ち上がる。
猛烈な憎悪、
そして恐怖心が、
人々の心を潰した結果だ。
その様は屍鬼の残虐な振る舞いよりも惨たらしい。
生きるためには、
命を継続するためならば、
生き物は、人間は、屍鬼という名の化け物は、
草花は、地球は、
宗教家は、犯罪者は、独裁者は、大富豪は、
何をしても許されるのだろうか?
命は何よりも勝るならば、
どうやって、社会のルールを作っていくのが、
この命が宿る総体にとって、
何がベスト、否、ベターなのか?
この約2,500頁にわたる、
過疎の村で緩く進行した四ヶ月の物語は、
卓越したホラー小説であるのは当然ながら、
実に心を悩ませる生と死を問いかけてくる。
それにしても、
読んだ!って感じ。大満足。
だから、読書はやめられません。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 小野不由美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/02/28
- メディア: 文庫
- 購入: 11人 クリック: 38回
- この商品を含むブログ (85件) を見る
(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)
(20051021-20061020.128/108)