影に生きる優しき人々
「続巷説百物語」(116/122)
本当に面白い物語です。
愉快だし、爽快だし、
切ないし、悲しいし。
京極夏彦、おそるべし。
文庫750ページ、相変わらずの長丁場ですが、
読み進めるのが、嬉しくて。
巷説百物語の流れです。
六つのエピソード。
それぞれが絶妙にリンクして展開していきます。
裏の世界で生きる者達が、
物の怪となって世を闊歩する。
今回のメイン作品「死神」は圧巻。
これだけ大掛かりな仕掛け、感動的です。
人間の持つ負の部分、邪の部分を見事に描き出してます。
そして狂言回しの百介の成長も見逃せません。
裏と表の狭間で揺れていた彼が、
最後、どうするのか、
これ、ちょっと、泣けてきますよ。
人の残酷な部分を知らないと、
人の醜悪な部分を知らないと、
本当の優しさにはたどり着けないのですね。
又市、おぎんは、
この平成の世の中にも生きているのでしょうか?
会いたいな〜
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/02/24
- メディア: 文庫
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