趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

何のために!誰のために!

「サクリファイス」(121/122)  
  
 
自転車のロードレース。
面白いんですよ。
ツール・ド・フランスを、
一時期、フジテレビがほぼ毎晩フォローしていてくれて、
良く見てたな〜
その前は、NHKが2時間番組位にまとめてくれてたりして。
とにかく、駆け引きが凄い。
究極のチーム戦。
完全なるall for one/one for one
ただ、早いだけじゃない世界。
捨てるレースもある。
妥協するレースもある。
一か八かに出るレースもある。
その辺の
非常に説明しにくいロードレースの「仕組み」を、
ここまで明解に記述してくれていて、
感激しました。
 
犠牲。
ロードレースは犠牲の精神を理解しなくては始まらない。
そもそも、
犠牲になることに生きる目的を求めることは、
間違いなのでしょうか?
自分のために、だけが正解なのでしょうか?
犠牲になる人と、
他人の犠牲によって利する人の気持ちは、
周囲から見ているだけでは理解できない。
それをこの作品は教えてくれます。
 
犠牲を善と感じるのか。
犠牲になるという免罪符は無意味だと思うのか。
 
ロードレースの美しさは、
犠牲の気高さの上に成立してるんだな〜って。
 
 
読後、自転車、欲しくなること間違いなし。
近藤史恵の魔法、間違いない。
  
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

サクリファイス (新潮文庫)

サクリファイス (新潮文庫)

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