何のために!誰のために!
「サクリファイス」(121/122)
自転車のロードレース。
面白いんですよ。
ツール・ド・フランスを、
一時期、フジテレビがほぼ毎晩フォローしていてくれて、
良く見てたな〜
その前は、NHKが2時間番組位にまとめてくれてたりして。
とにかく、駆け引きが凄い。
究極のチーム戦。
完全なるall for one/one for one
ただ、早いだけじゃない世界。
捨てるレースもある。
妥協するレースもある。
一か八かに出るレースもある。
その辺の
非常に説明しにくいロードレースの「仕組み」を、
ここまで明解に記述してくれていて、
感激しました。
犠牲。
ロードレースは犠牲の精神を理解しなくては始まらない。
そもそも、
犠牲になることに生きる目的を求めることは、
間違いなのでしょうか?
自分のために、だけが正解なのでしょうか?
犠牲になる人と、
他人の犠牲によって利する人の気持ちは、
周囲から見ているだけでは理解できない。
それをこの作品は教えてくれます。
犠牲を善と感じるのか。
犠牲になるという免罪符は無意味だと思うのか。
ロードレースの美しさは、
犠牲の気高さの上に成立してるんだな〜って。
読後、自転車、欲しくなること間違いなし。
近藤史恵の魔法、間違いない。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 近藤史恵
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/01/28
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 82回
- この商品を含むブログ (136件) を見る
(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)
(20051021-20061020.128/108)