本格だ
「UFO大通り」(3/144)
やっぱ、元祖。
約200頁の作品二つ。
御手洗の裁きは超本格だ。
もう、読むのが止まらなかった。
お婆ちゃんがUFOを見たという話と、
女の人が傘を車に轢かせていたという話。
さあ、こんな訳のわからない話から、
御手洗の推理、というか遊びがスタートする。
一見、おかしなげ行動を、
端から「変」だと認識する偏見?思い込み?前提?を捨てる。
行動には理由がある。
その理由は、人それぞれ、国それぞれによって違う。
島田荘司は問いかける。
ちゃんと考えていますか?
思考のスタート地点を間違っていませんか?
自分の理由が絶対的なんですか?
本格的に頭を使っていますか?
傘の話は秀逸。
見事な切り返しに脱帽。
え、更に複雑化するの、と思わせつつ、
その複雑化によって、全てに筋が通るという離れ業、堪能させていただきました。
御手洗のキレの良さに惚れ惚れとせざるを得ない二作品。
是非。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 島田荘司
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