たまに挿し込まれる一見無意味な軽妙な描写が重く響く
「北斗 ある殺人者の回心」(92/144)
児童虐待
孤独
里親
癌
医療詐欺
殺人
死刑判決
重い、重い、石田衣良
読むのをやめたくなること度々
でも、止まらない、止められない
そして、最後のページを読み終えても
物語は終わらない
これを「後味が悪い」という言葉で処理したくない
この気持ち、何だろう
文庫の帯には「魂の叫び」と書いてある
叫びか
厳しいね、辛いね、悲しいよりも寂しいね
でも
生きていく死なないんだね
重いテーマの中に
時々、石田ならではの軽妙な描写が入る
え、こんな深刻な場面なのに
なんで……
でも、それが現実なんだよね
過酷な事実のみで世界は構築されているわけではない
凄惨な環境の壁一枚向こう側には
ささやかな幸せが溢れているかもしれない
理不尽だよね
重く響く
素敵な作品です
気合いを入れてページをめくっていってください
良いです
※はてな年間100冊読書クラブ
(20131021-20141020.164/144)
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