「平和」な日本で。言葉と暴力。
「Op.ローズダスト 1」(71/108)
「Op.ローズダスト 2」(72/108)
久しぶり、福井晴敏、堪能。
ほぼ24時間、ぶっ続けで一気読み。連休中ならではの贅沢。
饒舌な福井の文字の波を、
僕は、好意的、前向きに受け止めます。
平和とは?
国家とは?
政治とは?
本作の軸となる、「新しい言葉」「古い言葉」が1100頁にわたって絶え間なく繰り出される。
国益。
主権。
自由。
主義。
尊厳。
日米安保。
自衛隊。
言葉だけで語るのは危険なのか。
言葉を操るだけで満足してるのではないだろうか。
というか、操る努力さえ放棄したのが、今の日本?
言葉を捨てて、安易な暴力に走るのか。
濃密な言葉が、暴力まで昇華するのか。
とにかく、全ては言葉からはじまる。
もっと、言葉を使わなくちゃダメってことなのでは。
話す言葉でも、書く言葉でも、メールの言葉でも良いのでは。
古い言葉も、新しい言葉に変わるのだから。
本作でのテレビコメンテイター二人のやりとりは、
語り部・福井自身の「自戒」なのだろうか。
でも、福井の言葉は止まらない。
都市破壊シーンの描写も止まらない。
戦いも終わらない。
テロリズムも終わらない。
官僚主義も、もちろん終わらない。
さて、さて、防衛庁、ダイスもの。
赤坂、台場がメチャクチャに。
公安も今回は頑張ってます。
赤坂には、もう少し出張って来て欲しかったんですけど、
まあ、国内の問題なので、こんなもんかと。
市ヶ谷・赤坂のガチンコ勝負とか、書いてくれないかなあ。
如月に続き登場する、丹原。
ちょっと、キャラ、同じすぎじゃない、と苦言。
主人公の並河。
ハムね。
いいよね、公安。好きです。
今回、桜田門ストーリーは楽しめました。
あと、これ読むと、
キャリア官僚に憧れちゃいます、なんてね。
総じて、派手な感じでした。
ローレライ寄りかな。
次回は、もう少し、アンダーな感じの作品を期待。
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