いつでも、どこでも、誰にでも
「名もなき毒」(126/108)
宮部みゆき、って。
このギリギリまで抑えた480頁。
普通の作家ならば、もっと盛り上げたり、メリハリつけたりするでしょう。
でも、宮部みゆきは。。。
読者の思惑を大きく越えた所で、自由気ままに、そして巧みに、
並々ならぬ文字の力を、見せつけるんです。
圧倒的な。もう、それはそれは圧倒的な。
静かに、地味に、読者を完膚なきまでに叩きのめしてくれるんです。
多謝。
読了後、本当に感謝。
で、本作。
いつでも、どこでも、誰にでも。
忌避すべき「毒」は、そこにあるんです。
日常の中に。
そして「普通」という、非情なまでに難しい言葉の中に。
でも、毒があるから、そして、それを解毒できるから、
人として生きていけるのでしょうか。
※はてな年間100冊読書クラブ
※妄想キャスティング
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- 作者: 宮部みゆき
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