傑作で、年は明ける
実にミステリー小説らしい、ミステリー。
百年という時間の流れの中に横たわる謎を、
島田荘司らしいアプローチで、
実に美しく、そして面白く、解き明かしていく。
文庫の帯に書いてある言葉、秀逸。
本格ミステリーが好きでよかった、
そんな気持ちになる一冊です。
うん、そんな気持ちになりました、お正月から。
1888年に起きた史上最大のミステリアスな殺人事件。
ロンドンの「切り裂きジャック」。
そして1988年、ベルリンで再度、惨劇が・・・
百年前の事件との関連性は?
「本格」の名が示すように、
過度に猟奇的ではなく、
科学的すぎるわけでもなく、
もちろん、オカルトで語り切るわけでもない。
一見、不可解でありえない事象を、
「ミステリー」という力でしっかり描き、
スッキリと「いつもの彼」が解決していく様は、
傑作と呼ぶに相応しいでしょう。
あー、やっぱり、今年も読書は止められません。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
※妄想キャスティング
http://mixi.jp/view_community.pl?id=424676
- 作者: 島田荘司
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/10
- メディア: 文庫
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