孤独なコドモが・・・?
「孤狼」(28/122)
地味と派手のバランスが絶妙です。
刑事・鳴沢了シリーズ第四弾。
警視庁内部のドロドロ、グダグダに巻き込まれる。
どこを向いて、何を解決すればよいのか?
暗闇の中で葛藤する鳴沢。
安定感ある警察小説です。
堂場瞬一の筆力は確かです。
暗い雰囲気な中に潜ませた軽さが、より鳴沢の孤独を際立たせる。
そこに無理なく絡み合うミステリー。
本作で、今まで「一匹狼」だった彼に大きな変化が!
それは、孤独からの脱出!?
おめでとう、鳴沢。
・・・ん、それで良いのか?
素敵な「相棒」、今の登場。
クール&バイオレンスビューティー、小野沢の活躍。
その他、今まで鳴沢の周辺で、影ながらサポート(とも限らないが)してたメンバーが、
様々な角度で絡んできます。
そして、父とも・・・
そう、孤独でコドモだった鳴沢がオトナに成長するんです。
いやー良かった。
めでたし、めでたし。
って、ダメでしょ。
このシリーズ、孤独な鳴沢だからこそ「楽しい」わけで。
あー、不安です。
でも既刊のタイトル、「帰郷」「讐雨」を見る限り、
彼の孤独は、より深まるに違いない・・・
がんばれ、鳴沢。
孤独だけど、決して一人じゃないんだぞ。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
※妄想キャスティング
http://mixi.jp/view_community.pl?id=424676
- 作者: 堂場瞬一
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