何かを越えてしまっている
「世界の終わり、あるいは始まり」(35/122)
久しぶりに衝撃を受けました。
読後の、この充足感と共に押し寄せてくる虚無感。
眠気が、徐々に覚めていきます。
でも希望も、僅かながらに見えてくるのです。
帯のコピーの通り。
「既存のミステリを超越した、」
ネタバレになるので、あまり書けないのですが、
普通のミステリではありません。
犯人を特定することが目的ではないのです。
歌野晶午よ。
これでミステリと呼べるのか?
少年犯罪もの。連続誘拐殺人。
犯人は小学生?
というよりか、犯人は自分の息子???
やはり、これは21世紀のミステリなんでしょう。
ちょっと「21世紀」とか大袈裟かもしれませんが、
この時代に現れるべくして現れたミステリ。
確実に20世紀の枠組みは越えてしまっています。
小説は、ここまで到達してるんです。
衝撃的です。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
※妄想キャスティング
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