これでも殺人事件系ミステリーなんだ
「六人の超音波科学者」(59/122)
いやー、よく出来てる。
ほんと、感心します。
Vシリーズも7作目。
今回は紅子姉さんの怒るシーンが素敵です。
で、密室風で、猟奇殺人風で、連続殺人風で。
これといって、特筆すべき点がない。
べつに本作品を貶しているのではありません。
なんて言うのかな、
こんな殺人事件がおきてもいいんだ、
というような不思議な気持ちにさせられる作品なんです。
トリックにしても、動機にしても、物語の背景にしても、
こんな感じでいいんだ、という感情。
激しくもないし、目立ちもしないけれど、
深く大きなうねりを含んでいると思うんです。
本当に良く出来ている。
なんか気がつかないうちに読了してる雰囲気。
山がないと言えばないかもなんだけど、
山がないことが心に染み入る。
あー、文字で説明するのが難しい。
決して、面白くないわけじゃないですから。
その面白さが異質なんです。
これ、賛否両論だろうな。
敢えて言うならば、
森博嗣・Vシリーズを本作品から読み始めるのはオススメしません。
私は好きです、このテイスト。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
※妄想キャスティング
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