初体験
「キッチン」(61/122)
今更ながら、恥ずかしながら、
初めて読みました、吉本ばなな(現よしもとばなな)。
へえー、こういう文章を書く人なんだぁ。
本作品はデビュー作だから、
今は変化しているかもしれないけれど、
言葉足らずでもなく、過剰でもなく、
掌からすり抜けて落ちていく砂のように文字が流れていく。
そして少しだけ残った文字化されていない砂が、微かに輝いている感じ。
全て「死」に関する物語だけど、
死というモノが、
非常に悲しい事件でもなく、衝撃的な事件でもなく、
日常の中でふつふつと湧き上がってしまう感じで描かれている。
そこに、優しさと厳しさが同居してる。
心、静かに揺さぶられました。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
※妄想キャスティング
http://mixi.jp/view_community.pl?id=424676
- 作者: 吉本ばなな
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1998/06
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 182回
- この商品を含むブログ (299件) を見る