趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

「あくむ」(95/122)



ホラーストーリー、短編5連作。
読み終わった直後は怖くない。
少し時間が経過して、ふと思い出すと、これが怖い。



盗聴=ホワイトノイズ
失明=ブラックライト
妄想=ブルーブラッド
圧迫=ゴールデンゲージ
悪夢=インビジブルドリーム
全て、夢であり、現実であり。
そのボーダーラインで繰り広げられるホラー。
物理的な恐怖が存在しない点が、より恐怖。
所詮、恐怖は心理的なもの。
赤ちゃんには、恐怖なんて感情は存在しない。
恐怖は、知識、経験、そう生きているからこそ発生する。
その感覚を井上夢人
非常にさりげなく、淡々と書き綴っていきます…




でもでも、一歩踏み込めば、
夢って何?
自分が現実だと思っている、思い込んでいる世界は、本当は夢じゃないの?
というか、現実と夢を区別する意義って、あるの?


現実=物理的
夢=心理的


もし、こういう切り分けが出来るのであれば、
現実と夢は…



さあ、今夜の夢は?
あ、違う、今朝からが夢の始まり?







はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
※妄想キャスティング
http://mixi.jp/view_community.pl?id=424676

あくむ (集英社文庫)

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