憂う。何を?
「グリズリー」(106/122)
「憂う」
1・よくないことになるのではないかと心配する。心を痛める。また、嘆き悲しむ。「日本の将来を―」
2・心の苦しみを人に訴える。自分の嘆きを人に告げる。
笹本稜平の冒険小説。
日本、そして北米に対して独りで「蜂起」した男、グリズリー。
日米安保条約に疑義を抱き、
パックスアメリカーナに疑義を抱く。
核兵器の存在意義は?
国家とは?
組織とは?
そして、人として生きる事とは?
テロリストに志はあるのか?
テロリストは何を憂うのか?
100年後、911はいかに評価されているのか?
暴力は、勝ってしまえば正義。
歴史は証明している。
人として、何が一番大切なのか、答えは見えるわけがない。
でも、戦争だけは、止めたほうが良い。
これだけは、間違いない。
で、本作品、このスピード感は素晴らしい。
主人公のグリズリーの脇を固める、
公安、刑事部の面々が活き活きしてる、本当に。
考えされられることも多々あるが、
それにも増して、娯楽全開、読み応え十分!
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
- 作者: 笹本稜平
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/02
- メディア: 文庫
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