趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

こ〜んな綾辻、楽しもう

「最後の記憶」(112/122)



時間と記憶は一心同体。

記憶していない物事に時間は張り付かない。
本当の時間の順序よりも、
記憶している時間の記憶で世の中は動いている。


そう、覚えていないことは、存在しないこと。
忘れられないことは、きっと、大切なこと。
覚えている時間に比例して、その事象の価値は
プラスにも、マイナスにも、
増していく。重くなっていく。深く心に浸透していく。


で、「館」シリーズの綾辻行人とは一味も二味も違う。
謎は全て解かなくても、
人は生きていけるし、
ミステリー小説も楽しめる。
そう、完全に解けてしまう謎なんて、謎じゃない。
謎を謎として楽しむ余裕があっても良いんじゃない。
そんな綾辻の優しいパスを、
受け止める心地よさ。



香水工場、行ってみたいなぁ。
切ないなぁ。


五歳の頃の記憶、
ちょっと、気合入れて思い出してみよ。




はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)

最後の記憶 (角川文庫)

最後の記憶 (角川文庫)