警察官も、給料を貰って生きてるわけで
「笑う警官」(118/122)
北海道警を舞台にした、
非常にタイトでスリリングな展開の、
クライムノベルです。
根にあるのは、組織の不正、汚職、スキャンダル。
殺人事件が、
狭い世界の中で、
無理やり収束させられていく様は、
非常に理不尽であるが、
小説の中には、
ちゃんと、この状況に納得がいかない人々が登場する。
そして、
大活躍でなく、「小」活躍していく。
小さい感じが旨い。
人的にも、地理的にも、規模的にも、
小さくしてあるのが、本当に旨い。
絶妙。
このスピード感は、素晴らしい。
非常に完成度が高い作品だと思います。オススメ。
警察に勤めている人たちだって、
普通の人だし、
上司も部下もいるし、
社内恋愛だってするだろう。
ボーナス査定もあるに違いない。
経費、使いすぎちゃったかなあ、とか不安になるに違いない。
ただ、ただ、
彼らは、
絶大なる権力を付与される。
だから、だから、
しっかりとして欲しい。お願いします。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
- 作者: 佐々木譲
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2007/05
- メディア: 文庫
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