溢れる思い、溢れる言葉、そして虚しい現実
「半島を出よ・下」(131/122)
これ、読みながら、
渋谷駅、半蔵門線の階段、
ホームから、改札へ、
山手線に乗り換えようとしてた時。
周りをグルっと見回すと、
たくさんの人達が歩いてる。
急ぐ人、急がない人。
笑顔の人、笑顔じゃない人。
一人きりの人、一人きりじゃない人。
とにかく、皆、生きてるんだなあ。
それは事実。
でも、どういう意味を持って生きてるんだろうか?
何のために生活しているのだろうか?
無駄に、呼吸して、心臓動かしてるだけじゃないのか?
自問自答。。。
村上龍の暴力的なまでの濃密な文字。
頁から、読者を叩きのめそうかと、今にも飛び出してきそう。
なんか、この小説の内容とか、意味とか、思いとかを、
自分なりに、ここで伝えたくて仕方が無いのだけれども、
どうにもならない。
この非力な自分がもどかしい。
でも、非力なら非力なりに、
ちゃんと歩いていかなくちゃ。
村上龍作品、読まず嫌いの人、
たくさんいるかとは思いますが、
読書好きな人は、
読まなきゃいけないんじゃないのかなあ、本作。
圧倒的な文字の量は、
ただの情報量としてではなく、
心を揺さぶるはずだから。
いやあ、読書の幸せ、です。
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
- 作者: 村上龍
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