法の力なんて
「最後の陪審員・下」(69/122)
リーガル・サスペンスの枠を超えた作品。
法律という、人間が作った「不可思議」なシステムを通して、
人生、家族、社会、信仰を描き出す。
そこに、単純な対立構造はない。
今までのグリシャムの、
法廷での火花散るリーガルファイトは影を潜める。
法律を武器とした、
手に汗握るサスペンスも、
いつものように繰り広げられない。
アメリカ南部ミシシッピ州の架空の小さな町の「大河ドラマ」。
若き地方新聞社・社主の熱き(たまに暴走する)正義感。
様々なシチュエーションに、法に翻弄される市民。
その「法律」は、
今までのグリシャムの書いてきた「法」とは一味違う。。。
法律って、
所詮、人が作った、不完全な、悲しいものなんですよ。
一読の価値あり。
やっぱ、グリシャム、うまいね。
※はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
http://ameblo.jp/yonyonsan/
- 作者: ジョングリシャム,John Grisham,白石朗
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/12
- メディア: 文庫
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