趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

中(華人民共和)国という国を通して

大地の子・3」(96/122)
大地の子・4」(97/122)


とても暗くて辛くて痛々しくて、、、
微妙な読後感の作品でした。


でも、この微妙な感じを日本人に味わってもらいたいから、
山崎豊子は全身全霊を傾けて、
本作品を書き上げたのでしょう。


特に、この作品の中の中国という国、中国人という人たちに関する描写は、
全般的には、非常に「汚い」感じに仕上がっています。
もちろん、そういう中にも、水晶のごとく、
ピュアに光り輝く人たちがいるから
物語は深みを増していくのですが、
それにしてもトータルイメージは非常に悪いです。


多分、それは、山崎作品だけに、真実に近いと思います。
でも、そこで、
やっぱり考えなくてはいけないのは、
人のふり見て我がふり直せの考え方かと思います。



だからこそ、
主人公は、
最後で「大地の子」になることを選択したのでしょう。
この選択こそが、
日本人に対する「警告」なのではないでしょうか。








はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

大地の子〈3〉 (文春文庫)

大地の子〈3〉 (文春文庫)

大地の子〈4〉 (文春文庫)

大地の子〈4〉 (文春文庫)