復讐、しますか?
「さまよう刃」(101/122)
レイプ殺人された娘の「復讐」をする父の物語。
殺したのは、未成年の最低な男二人。
人間のくず。
そのくずに引きずられる、弱くてダメな男。
こんな奴ら、死刑、当然。
でも、未成年だから、少年法だから、入っても3年???
世の中の歪、理不尽が、そこにはある。
本作品には、その理不尽と苦闘する警察官の姿も描かれる。
彼らの本心は?
東野圭吾らしい結末が待っている。
他作品にも言えることかもしれませんが、
彼が小説で書きたいことは、
本来ならば、小説で書いたらいけない(というよりは「売れない」?)テーマなのでは。
そう、スッキリしない結末。
胸がスカっとしないもやもやした状況。
読後感の「心地悪さ」が心に引っ掻き傷をつける。
復讐をする人の気持ち。
その復讐を支持する人達の気持ち。
復讐を阻止しなければならない人達の気持ち。
全て割り切れない、この現実世界を、どう生きていこうか?
※はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 東野圭吾
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