趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

ストレートな刑事小説

「残照」(10/122)



今野敏の刑事もの。
実にオーソドックス。
まあ、意外な展開はない。
大技も繰り出されない。


が、それが、登場人物を活かしている。
登場する警察の人達、そんなに特出した人達はいない。
追われる側の人間たちも非常に地味である。
そんな普通の人達のキャラクターがジワリと染み出てくる。
読んでいて違和感なく作品の世界に引きずり込まれるんだな。
こういうテクニックの作品は。
入り込みやすいスキを故意に作り出すテクニック。
流石です。


そして、読み応え十分なのはカーチェイスシーン。
ここは秀逸。
素晴らしいです。
音が聞こえてくるとでも言うのでしょうか。
陳腐な表現ですが「手に汗握る」勝負が脳内を駆け巡ります。
うん、興奮します。





はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

残照 (ハルキ文庫)

残照 (ハルキ文庫)