絶妙な空気感
「春期限定いちごタルト事件」(21/122)
この作品の中に漂う、
なんとも言えない緊張感。
読書の楽しさ、ここに極まれり。
本格的なミステリーでありつつ、
小鳩君と小山内さん二人の心を葛藤を、
鋭く、優しく、薄く、軽く、描く、この世界観。
ライトノベルとのことですが、
全く「ライト」ではありません。
敢えて言うならば、ヘビー級ライトノベル?
ライトという衣を身にまとい、
読者たちを次々と倒していく(=感動させていく)という、
米澤穂信の超絶テクニックをお楽しみあれ。
残念なのは、
この作品の続きといえる「夏期限定トロピカルパフェ事件」を、
先に読んでしまったこと。
必ず、コッチから読んでください。
文庫版解説の「極楽とんぼ」氏の言うとおり。
読め。
いいから読め。
訳あり(内容が不明なところが秀逸)な小鳩君と小山内さんが、
些細な謎を解明していく、、、
って書いても、
この作品の良さは伝わらないんで。
否、この良さを伝える力が私には無いので。
いいから読め。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 米澤穂信
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