今年も読書は止められません
「日暮らし・下」(28/122)
2009年は宮部みゆきでスタートです。
人を殺める訳について考えたことがありますか。
当然、認められる訳はありません。
ただ、人の心、情けとして、
その訳を受け入れてあげる必要はあるのではないでしょうか。
が、しかし、
本作品で描かれる、江戸の心の通ったコミュニティーならいざ知らず、
今の、この淋しく、哀しげな国、日本に、
受け入れてあげる余裕はあるのでしょうか。
あー、この国は江戸時代に戻るべきだ!とか思っちゃいました。
もちろん、江戸時代にも悪い奴はいます。
これは世の中の多様性の証明でもあります。
でも、あの頃のほうがきっと良かったのではないでしょうか。
そんな気持ちにさせてくれる宮部みゆきに、今年も感謝です。
湊屋の家庭環境が引き起こしたと思われていた、
葵さん殺人事件も、
弓乃助の頭脳により意外な方向へ。
事件を周辺で、さりげなく生きている、お徳、彦一、お六にも、
それぞれの人生のドラマが待っている。
そして、湊屋の宗一郎も、自分の運命に立ち向かう。
更に、食べ物の描写が驚異的に美味しそう!
お腹が空いているときには読まないほうが良いですよ。
先に進めなくなりますから。
本筋の事件の解決の醍醐味以外にも、
楽しむポイント満載の宮部・江戸ワールド。
満喫です。
今年も読書は止められません。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 宮部みゆき
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