まだまだ、出会えるんですね
「オイディプス症候群・下」(35/122)
いや〜、読みきった。
物凄く負荷かかったけど、その分、充実感も大きい。
こういうタイプの作品、初めて出会えた衝撃と感動。
これまで2,000冊くらいは本読んでるけど、
まだまだ甘いですね。
本格的、超本格的ミステリーの中に練りこまれた、
私の語彙が乏しいので、哲学的といいますが、
哲学的な、人間の権力や愛や存在に関する考察。
ギリシア神話から導き出される、人間性に関する根源的な言及。
普通、こういう話は、
こういうテーマだけで、学術的に語られる、記述されるもんだと思ってました。
あったとしても、
ちょっとしたアクセントとして、スパイスとして、
ミステリーに振り掛けられている程度のものだと思ってました。
がしかし、
本作品は、そんな生半可なものじゃありませんでした。
本格的ミステリーの体に哲学的な服を纏う、
もしくはその逆、じゃないんです。
本格ミステリと哲学がセックスして産み落とした、って感じ。
いや、やられた。
もっともっと、読書したくなりました。
笠井潔に、多謝。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
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