趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

夢とは叶うものなのか

「武打星」(43/122)




今野敏って、空手、やってるんだ、、、
今さら知りました。
驚愕。


で、作品中の空手、カンフーアクションの描写が最高。
音が鳴る文章とでも言うのでしょうか。
別に擬音語、擬態語が多用されているわけではありません。
体を動かす時に、
自分にしか聞こえることがない、
生き物が生きている音とでも言うのでしょうか。
そんな「原始」な音が、そこにはあります。


1980年代。
ブルース・リーに憧れて、
大学を卒業して、
無謀にも香港に飛ぶ男、誠。
不器用で、でも賢い若い男が、夢を求める物語です。


まあ、当たり前の展開かなあ〜と思わせつつ、
軽く狙いを外してくるあたり、
やっぱ、今野、ただものじゃない。
アクションスターという夢に対する誠の気持ちは、
真摯であり、軽薄であり、憧憬であり、無謀であり。
その辺をグルっとまとめて、
作品に仕上げてます。


ちょっと元気なくなったときに、
オススメですよ。





はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

武打星 (新潮文庫)

武打星 (新潮文庫)