力強く
「極限捜査」(54/122)
原題は「THE CONFESSION」(=告白、懺悔)です。
こっちの方がシックリとくるかなあ。
東欧の架空の国でのお話。
1950年代、危うい時代。
国内情勢も微妙だし、夫婦中も微妙だし。
ちょっとした事で、
自分の周りの物事が全て崩壊する。
そんな不安定な生活では、
生きている心地がしないのではないか?
逆に、この緊張感こそが生の実感なのだろうか?
この主人公、「警官なのに作家」という設定が、実に深い。
なぜ、この主人公が、こういう行動をするのか、
そこに芸術がからんでいる。
芸術とは、自分の人生と同義なのか。
自分の中から芸術を奪ってしまったら、何が残るのか。
警察小説としても完璧。
手に汗を握る骨太のサスペンス。お楽しみください。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: オレンスタインハウアー,Olen Steinhauer,村上博基
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (14件) を見る