趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

音道ちゃん、素敵すぎる

「風の墓碑銘・上」(60/122)
「風の墓碑銘・下」(61/122)



乃南アサが作り出した、
音道貴子という、類まれに見る、素敵なキャラ。
その彼女が、
あの「凍える牙」でのナイス(!)相棒、滝沢さんと組むんだから、
面白くないわけがない。



で、この作品の何が凄いって、
基本構造は、
ハリウッド映画張りの、
白骨が発掘されたり、
リバーサイド(=隅田川ですが)で殺人事件があったり、
過去の失踪事件が明るみになったり、
とにかくスリリングで
手に汗握る急展開なんだけど、
それを振りかざすことなく、
下町、向島界隈の、とてつもなく地味な舞台設定で、
地道に、着実に生きていく術しかもたない、
市井の人々が、
日常生活を送っているという描写で突き通す、このテクニック。
これが、
ミステリーとしても、
警察小説としても、
女性の生き様小説としても、
人間の弱さを抉り出す小説としても、
とにかく第一級のクオリティを保っている理由なのかと。



この一見、歪な構造が、
実に心に自然に染み入ってくるのは、
やっぱ、
音道ちゃんがいるからなんだよな〜
今回の音道ちゃん、
オトナだよなあ
オンナだよなあ
そして
素敵過ぎるのなあ。。。







はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

風の墓碑銘(エピタフ)〈上〉―女刑事 音道貴子 (新潮文庫)

風の墓碑銘(エピタフ)〈上〉―女刑事 音道貴子 (新潮文庫)

風の墓碑銘(エピタフ)〈下〉―女刑事 音道貴子 (新潮文庫)

風の墓碑銘(エピタフ)〈下〉―女刑事 音道貴子 (新潮文庫)