戦争は、人を殺さないといけないんですよ。
「愚者と愚者・上」(70/122)
きた、ヘビー級。
そう、「裸者と裸者」に続く第二弾。
海人は20歳。
司令官として戦争をする。
このサイバーな世界観に、過剰なまでの戦闘描写。
青梅街道を挟んで、
戦争する様は刺激的であり、退廃的でもある。
そして、その中で活躍し、惨殺されるマイノリティー達。
女。
外国人。
ゲイ。
レズ。
孤児。
でも、マイノリティーの対抗軸は、
決してメジャーではない。
この悲しい現実を、戦争という舞台を通して、打海文三は描いているのだろうか。
敗者の逆は勝者ではない。
勝者の逆も敗者ではない。
そして、上巻のクライマックスの裏切り行為は、
戦争なんて、
人を殺しているだけで、
なんの意味も無いことを教えてくれる。
どんなにたくさんの人間を殺しても、
仕方がないことに、
人はいつ気がつくのだろうか?
下巻には、どんな悲しみと寂しさが待っているのか?
さあ、次は、どこだ?
戦場は!
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 打海文三
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