斬れてる
「異邦の騎士」(72/122)
これが島田荘司のデビュー作なのか!
記憶喪失という「禁じ手」を使っているにもかかわらず、
全く油断させない物語は、
さすがです。
これぞミステリー。
突如現れた、記憶喪失の、ど〜も冴えない男。
そこに「可愛い」女の子が。。。
いや〜、ベタな展開。
もう、2時間ドラマチックなんだなあ〜、と思ったりするんだけど、
いつのまにか文章の力に飲み込まれていく。
気がつくと、読者は、
島田の仕掛ける、鏡の向こうの異邦の地に居る。
そう、陳腐じゃない。
真実にたどり着くまでの主人公の紆余曲折が、
実に巧みで、巧みで、、、
手紙を駆使したトリック(?)は絶妙。
そして、
これが初出!の御手洗潔のキャラクターも興味深く。
斬れたミステリーのロジック、お試しあれ。
楽しめること、必至。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 島田荘司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/03/13
- メディア: 文庫
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