ずるい、うまい、ヤバい。
「名探偵の呪縛」(99/122)
東野圭吾の「自虐」シリーズ。
この「名探偵」は、本当に一筋縄ではいきません。
紙面上で展開される名探偵の謎解きを、
楽しんでしまって、良いのだろうか?
この「楽しみ」を否定することを東野は求めているのではないだろうか。
更に、
楽しみを否定するには、
そもそもの楽しみの構造を知らなくてはいけないわけで。
いやあ、深い。
ミステリーファンにとっては堪らない。
本格とか社会派とか、
関係ないんだよ、っていう東野の挑発に、
乗るも良し、ディスるもよし。
何重にもしかけられた「遊び」を堪能できる作品です。
ミステリー好きな人にささげる、
最大のミステリー、でしょでしょ。
ミステリーに呪縛されちゃったら、もうダメってことかなあ(笑
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/10/14
- メディア: 文庫
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