辻村深月の1,100頁
「冷たい校舎の時は止まる・上」(103/122)
「冷たい校舎の時は止まる・下」(104/122)
八人の高校生のドラマで、
ここまで、
読者を惹きつけるとは。
なんでしょう、この文章の力は。
何がここまで。
目線が違うのかなあ。
読んでいて、たまに心がヒリヒリする感覚。
何気ない言葉の連続の裏に、
とてつもない緊張感が潜んでいる感じ。
同級生の自殺をきかっけに、
異次元世界に送り込まれた八人組。
深月、鷹野、清水、菅原、リカ、充、昭彦、景子。
この中に「犯人」がいるのか?
高校生の頃の、
あの、今思えば恥ずかしい気持ちが見事に描かれつつ、
ミステリアスな校舎での物語りは、
時間や常識を超越して展開する。
当然、謎解き部分も非常にエキサイティング。
この大どんでん返し。
読んだ瞬間、ちょっと気が付かないくらい。
あまりにも衝撃的だから、
本能的にスルーしてしまったのかも。
実に見事に仕掛けられます。
まあ、見抜ける人は早々に分かってしまうと思いますが、
個人的には、
謎解きには敢えてしないで、1,100頁、楽しんでほしいです。
いやあ、
だから読書は止められない。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
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