勝つ人は勝つ、負ける人は徹底的に負ける
「謀略法廷・上」(108/122)
「謀略法廷・下」(109/122)
こんなグリシャム、あり?
この衝撃、
ただのリーガルサスペンスをはるかに超越。
<以下、ネタバレです>
弱者必敗の理。
こんな厳しい現実を見せつけられるなんて。
グリシャムだから、
最後は、もの凄い「逆転劇」が待っていると思って読んでいたのに、、、
今の北米(いや、世界共通かも)の社会のあり様を、
猛烈に批判した、非常にメッセージ性の高い作品です。
法廷で起こっている事件は、
法律と何の関係もないところで決まっているという「現実」。
権力は財力であり、
正義は財力の前では意味を持たない。
という、ありきたりのメッセージを超えて、
そもそも、
正義とは一義ではなく、
大金持ちの正義と貧乏人の正義は違うし、
USAの正義とイランの正義も違う、という根本的なテーマがここにはある。
ああ、重い。悲しい。
でも、それがリアルな世界。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: ジョングリシャム,白石朗
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