ゆるい大人、ゆるい常識(その四)
「屍鬼 四」(5/122)
化け物退治に立ち上がったのは、
子供たちと
ちょっと頭が壊れている(と思われている)狂信者だけだった。
そう、
本当の敵「屍鬼」よりも、
常識という強大な敵の前に、
大人たちは屈しているのだ。
でも、
主人公の二人は、
お互いの方法で、この先に進もうとした。
医者の敏夫は
医者としての存在意義をかけて、
自分の妻での「人体実験」に踏み切る。
その時点で、
彼は、一線を越えて、闘いに挑む。
僧侶の静信は
生と死という問題を考え抜いた挙句、
父の行動の真実に気がつき、
遂に歩き出す。
閉鎖された村でのカタストロフイーは、
ゆっくり進む。
本作品もすでに2,000頁。
さあ、次は最終巻。
結末はいかに?
この長い長い、時間を贅沢にかけた
小野不由美の演出は素晴らしい。
読書でしか表現できない世界を堪能させてもらって幸せです。
- 作者: 小野不由美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/02/28
- メディア: 文庫
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