青春とは無尽蔵な何か
「四畳半神話大系」(9/122)
京都堪能、
森見登美彦が冴え渡る。
苦い青春が四畳半に渦巻く。
本編、変わった構成になっています。
同時期の話が四回連続してます。
時間は流れず、同じ期間が四回。
主人公が大学入学時に入ったサークル(?部活?組織?)によって、
それぞれ異なった四つのストーリーが語られます。
当然、前提となるステージは違うけど、
登場人物のキャラクターは同一。
濃いのばっかり、わんさかわんさか、
毎回、それぞれの特性を活かした活躍をしています。
主人公と登場人物の係わり方が若干異なるだけ。
このチョットした差異により、
主人公は青春の迷宮を彷徨い、絶望し、感動し、そして成就していく。
文章的にも、
全く同じ文章が登場します。
ほぼ同じ文章も散見。
まさに意図的なデジャブ。
罠なのか、ただの気まぐれなのか?
京都というワンダーな町で繰り返される四つの物語に、
読者は引きずりこまれていくのです。
実に楽しい!
青春とは、こんなにも不可解な事象なのか!
とにかく楽しく不可思議な作品。
あの頃にタイムスリップしたい人、是非、一読を。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2008/03/25
- メディア: 文庫
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