初めての周五郎
「五弁の椿」(18/122)
今から五六年前にもらった小説。
時代物、苦手なんで、、、
実にこれが初・山本周五郎でした。
鮮やかな復讐劇。
江戸の町での連続殺人は、
若く美しく艶やかで危険な娘「おしの」の仕業。
ぶっちゃけ、父の仇を次々と着実にこなしていくだけの物語なのですが、
その描き方が繊細で且つ可憐で。
周五郎という作家の、
文字に対する愛情というかなんというか。
文章からにじみ出てくる風景、情景、人の思いが、
本当に丹念に織り込まれている。
いや、素晴らしい。
天保の町並みが、そこには生きている。
今、住んでいる所から近いところで繰り広げられる物語を、
タイムスリップしてじっくり読ませてくれる。
そこには「おしの」生きている。
たまには、時代物も良いですね。
そして、
大御所の書く文章は、やっぱ、良いですね。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 山本周五郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1964/09/29
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)
(20051021-20061020.128/108)