趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

呆気ない幕切れ

「最終謀略・下」(40/122)
 
 
そう、
だいたい、物事は劇的でもなく、
なんとなく終わってしまうんです。
というよりも、
感情とか状況のピークの興奮状態で終了することはなく、
天辺を少し越えた、
微妙で、何気ない結末を迎えるんです。
 
そして、オプ・センターも終わります。
最高に政治的で可哀想な結末を迎えます。
そして、最後は「悲しい」男三人で。
最高にタフで優れててかっこいいクールな男達にとって、
トム・クランシーが用意したラストシーンは、
素敵でした。
そう、これで終わってしまうんです。
 
中国が舞台。
共産主義への夢で生きるスパイのボスと、
金、政治での実利を追求する軍のボスと、
ポリティカルに生きることしか出来ない政治家のトップ。
三人の政治的な闘いは、
いつしか、本当に死と火で彩られる戦いに昇華していく。
そのプロセスが、THE政治。
人は駆け引きをしていくことでしか存在できない、
本当に寂しいものなのですね。
 
もちろん、ワシントンでも、ポリティカル・ウォーズは熱く激しく展開します。
オプ・センター新長官は女性中将。
その余波を食らう人、利用する人、逃げる人。
それぞれの政治的な人間模様。
 
当然、中国でのトラブルは解決されます。
その解決のされ方と、
その後の政治的な処理に注目。
クランシーの腕の見せ所ですから。
 
それにしても、
ポール、マイク、そしてボブはいい奴らだ。
また会いたいです。 
 
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

最終謀略〈下〉 (新潮文庫)

最終謀略〈下〉 (新潮文庫)

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