趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

軽妙で、且つ奥深く楽しめるミステリ

「検死審問 インクエスト」(59/122)
 
帯に書いてあります、
乱歩が称えた傑作長編。
1940年の作品です。
なんと戦中ですよ、これ。
でも、
全然、古くない。面白い。凄い。楽しい。
 
本編、ちょっと変わった構成になっています。
主人公の検死官を中心に「台詞」会話形式で進められる公判のシーンを軸に、
様々な表現方法、口述筆記の読み上げ、手紙、独白、告白、回想、
主体、客体が交錯する中で、
読者は事件の全容を
あらゆる角度から、様々な立場から、異なる時系列で、
読み進めていくことができる。
 
うまい。
本当にうまい。
ワクワクしながら頁をめくる。
そこには確かに殺人事件が存在しているだけど、
まあ、この際、
事件の解決はおいといて、
純粋に文字を読む楽しみを堪能しましょう。
 
そして、
登場人物のキャラクターと、その人にまつわるエピソードも秀逸。
特に芝刈り人は素晴らしいです。
冒頭ですが、それ読むだけでも、この作品、価値あり。
 
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

検死審問―インクエスト (創元推理文庫)

検死審問―インクエスト (創元推理文庫)

はてな年間100冊読書クラブ
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