あなたが−蜘蛛だったのですね
「絡新婦の理」(61/122)
1374頁。
読み応え十分でした。
分冊版ではない時期に、ってことは2005年に買ったのかな??
とにかく厚いんで、嵩張るんで、
いつものように外出時に読めず、
ずっと机に積んであったんですが、
満を持して読み始めて足掛け四ヶ月程かかったでしょうか。
毎晩毎晩、少しずつ読み進め、
京極堂の世界と現実の世界と夢の世界が溶けていくなか遂に読了しました。
最初の
あなたが−蜘蛛だったのですね
から、最後の
あなたが−蜘蛛だったのですね
までの時の流れに、ちょっと、自分の中で、感動してしまいました。
それにしても、重層的な物語でした。
最初の四谷での目潰し殺人鬼での事件と、
次の千葉の片田舎のお嬢様学校での怪奇事件が、
ど〜〜〜して繋がるのか。
もちろん、この二つの事件を行ったりきたりするだけの、
単純な構造ではありません。
更に謎の織作家「超美人」四姉妹の造形の素晴らしいこと。
それぞれのキャラクターに翻弄されるのも、また快感。
五里霧中の中、読み進めるしかない読者の弱さ、儚さ、愚かさを、
京極、あざ笑っているに違いない!
でも、いいんです。
だって面白いから。
それにしても、
最後の「あなたが−蜘蛛だったのですね」を読み終えて、
楚楚と最初の「あなたが−蜘蛛だったのですね」から読み始めた時、
全身がゾゾゾっと。
なんだ、この震えは!これが、読書の醍醐味なのか!!
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/09/05
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