もう、ミステリーではない
「λに歯がない」(80/122)
Gシリーズも5作目。
もう、謎解きとか、どうでも良くなっている。
それを悲しいと思う読者もいるでしょう。
でも、森博嗣の書きたいミステリーは、
殺人事件の謎解きよりも、
もっと、大きく漠然とした、
人の存在意義とか、人の感情のシステムとか、
なんか、考えても仕方ないような謎の領域に、
真っ向から突っ込んで行ってる気がします。
ちなみに僕は、
このまま森博嗣に着いていく覚悟です。
とはいうものの、
今回の密室トリックも見事です。
あまりにも、簡単すぎて、感動します。
上手。ただひたすら上手。
このシンプルさが、
ますますGシリーズを深みに誘うような気がします。
いわゆる動機や、その他、諸々で、
破綻しているところはあると思いますが、
そもそも、人間とは破綻してるものなんで、
そこも含めて、
森博嗣の想いであると確信しつつ、
Gシリーズに結末は無いのではないかという不安も膨らんでいます。
永遠に終わらない四季のように。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/03/26
- メディア: 文庫
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