読後のこの疲労感、フリーマントルならでは
「片腕をなくした男・上」(92/122)
「片腕をなくした男・下」(93/122)
いわずと知れた「チャーリー・マフィン」シリーズ。
死体がモスクワのイギリス大使館の庭で発見されたところから、
物語は唐突に立ち上がる。
そこに、
やっぱり、彼、マフィンが派遣される。
そのご都合主義が、たまりません。
その後の、いつも通りの、
神経をすり減らす言葉の戦い、情報戦争。
これほどまでに、
読んでいて疲れる作品があるだろうか。
内容が重いとかではなく、
文字というか、会話というか、行動というか、
マフィンが仕掛ける(もしくは仕掛けられる)全ての事柄が、
とにかく重い。
でも、この重みを、ズッシリと感じることが、
フリーマントルを読むときの醍醐味だからね。
この殺人事件、
最後のタネ明かしまで、
何のための事件なのか、
誰が仕掛けたのか、
全く見えてこないのが素敵です。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: ブライアンフリーマントル,戸田裕之
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