趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

ガンダムのある国に生まれて良かった

パラオ攻略戦」(99/122)
  
福井晴敏ガンダム、四つ目。
 
物語は、赤い男の登場で盛り上がる。
地球に棲み付くエスタブリッシュな民と、
宇宙へと放逐された弱気人民たちとの、
静かなる、そして打算に満ちた戦いを、
日本ではないアジアの地で読む偶然。
読書の神様に感謝かな。
 
ユニコーンネオジオンに囚われる。
それを奪還すべく、連邦は無謀な攻略戦を挑む。
そこには、
当初の地球民と移民との確執とは次元のことなる政治がからむ。
でも、
戦う人間達は、
兵士という「部品」となって、
その政治の意味を知る者も、知らない者も、
ただ、戦争という作業をこなしていくのしかないのだろうか。
 
それにしても、リディが良い。
自分の弱さも、強さも、長所も短所も、
苦しみながら把握して成長していく男の姿に打たれる。
主人公と対照的な、明るく無鉄砲で前向きなキャラが、より輝きをましてきた。
これぞ、ガンダムの醍醐味。 
 
マリーダの過去も明らかに。
悲しい戦争の現実がそこにある。
そして「オードリー」は地球へ。。。
女たちの戦争もひたすら前に進む。止まらない。
 
福井の戦争に対するメッセージが、
ガンダムという日本人の数少ない共通言語を介して、
切々と、朴訥と、そして力強く語られていく。
 
ガンダムがある国に生まれて良かった。
   
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

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