趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

電車じゃ、読めないよ

カシオペアの丘で・上」(100/122)
カシオペアの丘で・下」(101/122)  
 
だって、
涙が出てしまうから。
恥ずかしくて電車の中じゃ長く読めない。
文庫で800頁の長編だけど、
上巻の途中から、既にヤバい。
油断すると涙腺が緩む。
 
幼馴染4人の約30年に渡る大河小説。
とある夫婦を襲った子供通り魔殺人事件が、
4人の封印された30年の封印を解く。
そして、
4人の中の一人、
シュンが末期癌で余命一年程度とわかった所から、
その30年が、遂に動き始める。
 
親と子、家族、一族。
そして友情。
そういう、よくあるテーマなんだけど、
他の陳腐な作品とは、確実に一線を画している。
重松清は、
さあ、泣きなさい!って読者にパスを出すわけではない。
そんな軽々しい作品ではありません。
許すことと、許されること、双方、同様のの重さがあります。
償いを続けるのか、
償われることを如何に拒むのか。
生きている限り、悩み続けるのでしょう。
 
癌で死にゆく父が、
10歳の息子に何を言うのか、、、
自分には残念ながら子供はいないものの、
もう、心が痛いというか、縮むというか、何というか。
こんな思いにさせてくれる作品、
滅多にないと思います。
 
夜の星、ここ東京じゃ、よく見えない。
でも、見えなくてもいいのかもしれない。
星の王子様も言っている。
それにしても、感動した。
 
読むのマスト、かと。
 
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

カシオペアの丘で 上 (講談社文庫)

カシオペアの丘で 上 (講談社文庫)

カシオペアの丘で 下 (講談社文庫)

カシオペアの丘で 下 (講談社文庫)

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